日本の食事  

ショックかもしれませんが
「いただきます」「いただきました」と食事の
前後に唱えられるこの言葉は日本だけの言葉だ
といわれます。外国語にはそんな言葉はないの
だそうです。強いていえば
 "Now let's eat." (さあ食べよう)
という言い方です。なぜでしょうか?

 そもそも「いただきます」というこの言葉は
だれに対して言う言葉なのでしょう。考えたこ
とがありますか?
 食事を作ってくれたお母さん?(いいえ)、調
理人の方?(いいえ)、神様?(半分あたりです)。

 食卓の食べ物を見るとき、ほとんど動物か植
物です。その動物にしても植物にしてもみな生
命をもった生きものなのです。生き物でないも
のといったら、塩と水くらいです。
 私たち人間は、それを殺して食べ物にして食
事しているわけです。残酷なのです。
 それら食べものに対して、「あなたの身体を
食べさせていただきます」そして食事の終わり
に「ありがとう、あなたを食べさせていただき
ました」という感謝の言葉、それを当然のこと
として(日本人は)言ってきました。言えない人
は半人前と見られます。

 給食のとき、給食費を払っているのだか
らそんなことを言う必要はない、という人もい
ます。そういう人たちは「生命を食べている、
ということが分かっていない」のです。

 

 聖書に、神様が「すべての植物と獣と鳥と地
に動くすべてのもの」を(人に)与える」とあり
ます。(創世記1-29・30) それゆえ、神に感謝し
ても、食べものとなった生き物はぞんざいに扱
っても平気(?)なのかもしれません。

 私(筆者)は聖書のこの理解は正しくないよう
に思えます。少なくとも創造主の意図を誤って
捉えないよう注意が必要に思えます。

 なお、「ごちそうさまでした」という言葉は
「御馳走さま」と書き「この食事を提供してく
ださるために、忙しく走り回ってくださって、
ありがとうございます」という調理や手配など
して下さった人の「もてなし」に対する感謝の
言葉です。 これは「食事の金を払った」とか
いうこととは関係ありません。
 これが日本人の「もてなし」と「感謝」とい
うことにつながってくるわけです。