有名なジャン=フランソワ・ミレーの「晩鐘」
 夕方、遠くの教会から聞こえてくる鐘の音に合
わせて二人が祈りをささげている美しい絵です。
 二人が何といって祈っているか、その言葉がわ
かりますか。「神様きょう一日ありがとうござい
ました」という感謝の祈りではありません。

 アンジェラスの鐘は、一日、朝6時、正午、夕
方6時の三回鳴らされる教会の鐘で、それを聞い
た信徒たちは目を閉じて聖母マリアに祈りをささ
げます。(正確には主に対してではなく聖母マリ
アに対して主への取次ぎを願う祈りです)この習
慣は13−14世紀に始まったといわれています。

 夕方の祈りは「聖母マリアへの夕べの祈り」
「夕べの祈り」ともいい、日没時の六時ころに行
われます。

 また、祈りは天使ガブリエルが、キリストを懐
妊したことをマリアに告げる言葉で(受胎告知)
「アンジェラス(天使)の祈り」とも言われます。
つまり「天使祝詞」です。


  

 

絵の場所はフランスです。
フランス語の天使祝詞をお聞きいただけます。
画像クリックして下さい。
(祈りの朗読:十字架のイエス・ベネディクト修道会)

写真出典:Wikipedia